2011-07-30

もてなす悦び展 その2


the Morning Glory   Photo by (c)Tomo.Yun     

駆け足でしたが昨日観た「もてなす悦び展」。とっても勉強になりました。

一番最初の展示室はあさがおの間。19世紀、日本を旅したアメリカ人は「朝顔は菊より日本独特の花」と感じたそうです。欧米では一時期、日本美術と朝顔は同義語だったと知って、ビックリでした。
なぜって、わたくしにとって朝顔は夏休みの植物観察のお花、軒先で元気に咲くお花程度でしたから。

19世紀に作られた陶磁器やガラス製品は朝顔のお花の形にインスパイアされたものが沢山有りました。言われてみれば、ラッパ型の食器ってよく目にしますよね。あれは朝顔型だったのです!! 目から鱗でした。

朝顔は咲くと一日で萎れてしまいますが、沢山の蕾をつけるのでお花が絶えることがありません。欧米の人々はそこに日本人の繊細さと力強さを見出したのでしょうか。

もう一つ、朝顔について知ったことがありました。江戸時代の人々は朝顔が大好きだったということです。遺伝子組替えなんて言葉もなかった江戸時代に、朝顔の突然変異を見つけ出し、系統として確立する事もしていました。変化朝顔(変わり咲の朝顔)が盛んに作られ、江戸時代末期には千種類もの朝顔があったそうです。

日本人てスゴイ! 昔の日本人は楽しむことの天才で、楽しむ事と物作りには労を惜しまない努力家であったのでしょう。こんな素晴しい遺伝子を絶やさないようにしたいです。